お久しぶりです。狂気科学者です
更新が滞ってしまいすみませんでした
今回は、当ブログのテーマの一つ、「ノウハウ」についてお話していこうかと思います
ノウハウでは主に、初めて将棋を指す人や、初級者、級位者に向けて、将棋の基本のキから、よく出てくる戦法や手筋、将棋の勉強法などを話していきます
このテーマで、将棋のとっつきにくさやわかりにくいことなどを少しでも解消できたらと思っています
ここのテーマで扱ってほしい話題など募集していますので、コメントお待ちしております
それではさっそく、今回は将棋の一番基本となる部分から扱っていこうと思います
将棋とは
将棋というワードに興味をもって見に来てくれた方がまず最初に思うことは、
「将棋って何するゲーム?」
だと思います
一言でいうと、将棋は戦争ゲームです
具体的にどこが戦争かというと、王様を守るためにお城(囲い)を作ったり、どういった攻撃で相手の王様を捕まえる(玉を詰ます)か、といったところになります
将棋には8種類の駒がありますが、それぞれ動きに特徴があります。人間の得意不得意や個性のようなものです
それらの駒の特徴を生かして、この駒は攻撃に使おう、この駒はお城に使おう、と役割を与えていきます
そして、攻撃の駒は相手玉を詰ますために、お城として使う守りの駒は自分の玉を守るために動かしてゲームを進めていき、一手でも早く王様を詰ませた方が勝つ、というゲームになります
将棋がどういったゲームか、伝わったでしょうか?
将棋のルールについて
将棋のルールについて、多く聞かれるのが「ルールが難しそう」というものです
確かに、プロ棋士の方々が難しい顔をして考えているのを見ると、ルールからして難しいのではないかと思われても仕方ありません
しかし、基本ルールに限って言えば、将棋のルールはどれだけ細分化しても25種類しかなく、アルファベットよりも少ないのです
しかも、同じ動きの駒が数種類存在したり、使うことの少ないルールもあるので、覚えておかなければいけないルールは実際にはもっと少なく、15種類ほどになります
これで少しとっつきやすくなったでしょうか?
将棋のルール自体は、これを見ている方は調べることができると思うので、ここでは割愛させてください
冷たいでしょうか?
確かに冷たいでしょう
しかし、将棋を指すうえで大事なのは、「自分で取り組もうとできるかどうか」です
その第一歩と思って、調べてみてください
さて、ルールは思ったより複雑でなく、簡単だ、と言いました
とはいえ、ルールを覚えるのは大変そうだと思うでしょう
何かを覚えるのに一番手っ取り早いのは、たくさんアウトプットすることですが、対局だといきなり全部のルールを使うことになるのでこんがらがりますし、何より時間がかかってしまいます
そこで、時間を使わずにたくさんアウトプットできるパズルのようなものを紹介していこうと思います
詰将棋
先ほど話したパズルというのが、「詰将棋」です
具体的には下の図面のようなものになります↓
この問題はとても基本的で有名な問題で玉の頭に金を打つことで詰みます
こういった、詰ます側が王手を一回するだけで詰むものを一手詰め(いってづめ)といいます
ほかにも二回王手して詰む「三手詰め」(さんてづめ)など、多くの種類がありますが、今は一手詰めを解くことに専念してください
詰将棋には将棋のルールを定着させたり、将棋の基礎体力ともいえる考える力や読む力をつけるこうかがあります
基礎体力の方は少し発展的な話になるので、将棋のルールを定着させる要素というのをいくつかあげたいと思います
- 駒の動きを実戦よりも少ない駒の枚数で確認することができる
- 何問も解くことで、駒の動きをアウトプットすることができ、駒の動きやルールを定着させることができる
- 「詰み」というのはどういう状態なのかを、詰みを見つけることや答えを見ることでインプットできるので、実戦でもどうなったら対局が決着するのか理解できる
- 答えが符号で示されていることが多く、自分の答えを符号で記入したり答え合わせしたりすることが多いため、符号や棋譜の読み方と書き方を定着させることができる
こちらの四つになります
一つ目と二つ目は駒の動きに関することなのでわかりやすいと思います
三つ目の詰んだ状態を理解するのがどう大事なのでしょうか
玉を捕まえるのが目指したいゴールであるこのゲームにおいて、肝心の捕まっている状態がわからなかったり、捕まえられるのに逃してしまったら、いつまでもゲームが終わらず、決着がついていることに気づけず、遊ぶのに一苦労するので大事になります
四つ目は少しおまけな部分もありますが、理解しておくことで将棋の取り組みやすさが圧倒的に違ってきます
詰将棋に限った話でいうと、答えを確認したり、自分の答えを文字や言葉で表したり、ヒントをもらった時にヒントを理解して活用しやすくなったりします
対局やほかの勉強に視点を広げると、自分の指した将棋や人の将棋を見る、棋譜並べ(将棋の勉強法の一種で今後取り扱います)をする、棋書を読む、といったさまざまな場所で符号がでできて使われています
将棋の基本ルールほどではないものの、符号を理解し扱えるようにするのはとても大事であるということがわかるでしょう
じゃあ符号って何なんだ?となっているかと思います
それでは、符号について紹介していきましょう
符号
符号というのは住所のようなもので、先ほどの詰将棋の答えを符号で表すと「▲5二金」となり、読み方は「せんてごーにーきん」となります
書き方にはルールがあり、まず指した手番を、先手であれば▲、後手であれば△と表されます
手番は詰将棋に限って、先手を攻め方(せめかた)、後手を玉方(ぎょくかた)と呼ぶこともあります
次に盤上のどこに駒が動いたのかを示します
上の問題図にあるように、盤は縦と横で算用数字と漢数字に分かれています
算用数字は縦列を示しており、「筋(すじ)」といいます
漢数字は横列を示しており、「段(だん)」といいます
位置を示すには「筋→段」の順番で表すことになるため、先ほどの問題の答えは5筋の二段目に新しく駒が動いたため、5二となります
最後に、動いた駒の種類を示します
今回は金を打ったので、場所の後ろの位置に「金」と示します
基本は駒の一文字目のみを示すことになりますが、二文字全部でもかまいません
これで符号で示すことができます
詰将棋は先ほどわかったかと思うので、下の図面の問題を符号を使って答えてみてください
おそらく多くの人が「▲5ニ金」と答えるでしょう
しかし、「▲5ニ金」だとこうなってしまいます
これでは金を玉でとられて詰みません
どうしてこういったことが起きたのでしょう?
原因は、同じ種類の駒が同じ場所に動けたことにあります
ただ単に「▲5ニ金」だと、5二には盤上の金が動いたのか、持ち駒の金を打ったのかわからないだけでなく、同じ金なのでこの場合は盤上の金が動いた、という扱いになってしまいます
なので、5二に金を打ったと示す場合は「▲5二金打」と示さなければなりません
読み方は、うつ、でも、うち、でも大丈夫です
このように、同じ種類の駒が盤上の同じ位置に動いたり打ったりできる場合駒の種類の後ろに、どちらの駒が動いたのかを示す必要があります
持ち駒が絡まず、どちらも盤上にある駒の場合は、右、左、上、引、寄(みぎ、ひだり、あがるorあがり、ひきorひく、よるorより)がありますし、敵陣に入って駒が成った場合は、どちらが動いたか示したさらに後ろに成(なりorなる)がついてきます
いろんなものが付け足されて大変だ、と思われたかもしれませんが、詰将棋を解きながら符号をたくさん見て慣れていくことで、この時はこの方向を示さないといけない、というのがわかってくるようになります
今までは符号に付け足すものばかりでしたが、一つだけ省略できるものがあります
先ほど間違って示してしまった図面を見てもらい、玉で取れてしまうという話をしました
この場合、「△5二玉」と示す必要はありません
直前に同じ場所に動いた駒がある場合、同じ場所に動いたということで、符号の場所の部分を「同」(どう)の一文字に置き換えることができます
なので、この場合は「△同玉」と示すことができます
禁じ手
最後に将棋でのルール違反、禁じ手をご紹介します
将棋には、
- 二歩
- 行きどころのない駒
- 打ち歩詰め
の三つです
上から順番に見ていきましょう
まず、二歩というのはこういったものです
3筋にあるように、二枚の歩が同じ筋にあるのが二歩と呼ばれる反則です
7筋のように、片方がと金になっている場合は二歩にはならないので反則ではありません
行きどころのない駒とはこういったものです
上の盤面の駒は、どこにも行くことができないのがわかるかと思います
これが行きどころのない駒という反則になります
歩と香は敵陣の一番奥、桂は敵陣の二段目から奥に打つ、または元から盤にあったものをこれらの地点に動かす場合は成らないと反則になります
打ち歩詰めという反則は、一番反則の中では出てきにくく、わかりにくいので局面図を多くします
上の左の局面の持ち駒の歩を、右の局面のように打って詰ましてしまうと、打ち歩詰めの反則になってしまいます
しかし、上の右の図のように、すでに盤上にある歩を動かして左の図のように詰ます場合は突き歩詰めとなり、反則とはなりません
なかなか出てこない上に、わかりにくい反則にはなりますが、詰将棋ではたくさん出てくるので覚えておきましょう
終わりに
今回はノウハウで取り扱っていくことと、今から将棋を始める方向けにルールのお話をしていきました
私自身が何気なく守っているルールをひとつひとつ説明するとこんなにも多くの文章量になってしまうんだなということを改めて発見しました
冒頭でもお伝えしたように、ルールの種類としてはすごい多いわけではないのですが、ひとつひとつがちょっと複雑な部分もあり、初めてしばらくは忘れてしまったり、間違えてしまうことも多いと思います
しかし、忘れたり間違ったりすることを恐れるよりも、まずは駒に触れて楽しんでください
楽しんで、親しんでいくうちに自然と身についていくでしょう
それでは、また次回~
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